口腔アレルギー症候群とは?〜食べ物と花粉症の危険な関係〜

昔からキウイで唇が腫れる人がいることは有名ですが、果物や野菜の一部にアレルギー反応を起こしやすいものがあることをご存知でしょうか?

”口腔アレルギー症候群”と言って、花粉症の人に特定の食べ物が過敏に反応することがあり、これは花粉ごとに異なります。

例えば、すぎ花粉症の人の中にトマトを食べると調子が悪くなったり、夏の花粉症であるイネ科アレルギーの方の中にメロン、スイカなどのウリ系の果物や、キウイ、ピーナッツで痒くなる方もおられます。症状は食べて数分から起こり次第に時間と共に消えるのが普通ですが、アナフィラキシーと言って強い反応をきたせば呼吸が苦しくなったり、血圧が下がったりして危険な場合もあり得ます。

花粉症があるから必ず食物アレルギーを生じるわけではないのですが一度でも、かゆみ、蕁麻疹、唇や喉のイガイガを感じたことがある方はぜひ一度ご相談ください!これは共通抗原と言って、花粉の分子構造と果物や野菜の分子構造が類似していることで起こる”交差反応”と言われるもので、意外に多いものです。加熱したり、花粉飛散時期以外には症状が出にくくなることもありますが、一度反応が起きた果物や、初めて果物食べる小さなお子さんに十分に注意してください。

食べていいかはっきりさせたい時は、専門の施設で食物負荷試験を検討します。

5月のGW明けからイネ科のカモガヤ、オオアワガエリの飛散が多くなっています。すぎ・ひのきの樹木花粉と異なり、これらの”雑草花粉”は遠くまで飛散しないため、雑草にむやみに近づかないことが重要です。症状強い時にはお薬で治療しますのでご相談ください!

 

河川敷にもイネ科の花粉がありますのでご注意ください!

 

 

2025年05月28日