緑内障は眼圧上昇によって最悪失明をきたす怖い病気です。もちろん専門的治療は眼科で行いますが、近年緑内障の増悪因子として睡眠時無呼吸症候群が深く関係することが研究によって明らかになってきました。2016年には北海道大学の研究グループから緑内障と睡眠時無呼吸の関係が報告され、睡眠時無呼吸症候群の患者さんは正常の睡眠の方に比べて約10倍緑内障になりやすいというのです。
様々な研究が行われていますが、ある研究は睡眠中の眼圧を記録できるコンタクトレンズ型眼圧計を使用し、睡眠中の眼圧を精密に測定されました。以前は睡眠中は胸の圧力が上がっているため、”眼圧は上昇しているだろう”と推測されていたのですが、結果は全く逆で無呼吸中はかえって眼圧が下がっていたというのです。解釈として睡眠時無呼吸中の緑内障は低酸素状態による視神経障害によるものとしています。さらにグループは日本人に多いとされる”眼圧正常の”正常圧緑内障にも関係している可能性があると結んでいます。
今後われわれ睡眠時無呼吸症候群を扱う耳鼻咽喉科医も緑内障の存在に注意する必要があると言えます。
逆に眼科の先生には緑内障の患者さんに睡眠時無呼吸症候群の患者さんがいないか紹介いただくことが重要と考えます!
当院ではいびきの検査とCPAP治療を多数行っていますので、気になる方はご相談ください。
まだまだ秋の気配は程遠いですが、恒例のハローウィンのデコレーション開始しました!