新型コロナも流行開始後早2年以上が経過しました。本当に様々な劇的社会体制の変化を伴いながら、コロナ感染は今や他人事ではなく、いつでも誰でも起こりうる病気になりました。コロナ治療薬のさらなる開発が待たれる現在、これまで感染された方の後遺症が問題となっています。もともと、嗅覚障害が大きくクローズアップされてきましたが、オミクロン株は従来株と比較して嗅覚障害は生じにくい病態と言われています。
そのほかの後遺症は、全身倦怠感、めまいなどの不調や、頭痛を伴う副鼻腔炎が知られています。
当院は副鼻腔炎精査用の高分解能CTやめまい専門検査、アリナミンテストなどの嗅覚機能検査、鼻茸精査の鼻腔ファイバーを通常から行なっており、コロナ後遺症患者さんのための耳鼻咽喉科専門医療も行なっています。
もちろん基幹病院に紹介しないと診断がつきにくい難治性後遺症も多々ありますが、通常の耳鼻咽喉科疾患が隠れている可能性もありますので、ウィズコロナ下での耳鼻咽喉科の診療は非常に重要です。
2022年5月に開催された耳鼻咽喉科・頭頸部外科学会総会でも、コロナ後の様々な疾患について興味深い報告が数多くありました。コロナ感染後の突発性難聴や、嚥下障害、気管切開後の発声トラブルなど数多くの耳鼻咽喉科関連疾患があり、今後も可能な限り専門性をもって診療にあたっていきます!
写真は嗅覚障害精査のために当院で行なっている、副鼻腔CT装置です!