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地震酔い(地震後めまい症候群/動揺病)について

日本は4つのプレートが交差する場所に位置しているため、世界的にみても常に大きな地震のリスクにさらされています。

先日も宮崎沖で地震が発生し、南海トラフ地震の関連が心配されました。

福岡でも2005年3月20日午前10時53分に福岡県北西沖玄界灘を震源とするマグニチュード7.0の地震が発生し、被害は少なかったものの多くの物的被害が生じました。その後から”地震が起こってないのに揺れている感じがする””何が常にフラフラして気持ち悪い”という患者さんが多く受診されました。

当時私は九州大学病院に勤務していたのですが、外勤先で多くのめまい患者さんを診察したのを覚えています。近年乗り物酔い(動揺病)の研究も進んでおり、その関連疾患として

地震後めまい症候群(Post Earthquake Dizziness Syndrome: PEDS)

という病態が明らかになってきました。

これは大地震を経験した人が特に地震がない時でも常に地面が揺れているように感じる病態で、地震時に感じた揺れを深部知覚や前庭の情報として”動揺感覚の蓄積”が生じ、不安などの心理的ストレスを引き金としてあたかも揺れているような感じが持続するものです。

中でも、乗り物酔い(動揺病)を起こしやすい、心配性、運動不足の方に多いとされ、数ヶ月の経過で自然に消退するとされています。

治療法はめまい薬、抗うつ・不安薬などとカウンセリングが中心になります。

また、不安を煽るテレビなどの画像情報やSNSなどをできるだけ見ないようにすることや、めまい自覚時には体を動かし足元ではなく遠い景色を眺めること、適度な運動習慣や良質な睡眠に気をつけることも重要です。

 

2024年10月29日
九州大学医学部学生講義のため菊池先生の代診となります(4/16)

今年は花粉飛散量が非常に多いため、例年以上に症状が強い方が多い印象です。花粉症には基本的に初期療法(予防投与)といって花粉飛散の数週間前から抗アレルギー薬を予防的に飲んでおくのが効果的ですが、根本的治療はなんといっても舌下免疫療法です!4年程度の長い治療期間が必要ですが、今年のような強い花粉症の年には症状がほとんど出ずに”舌下をしていてよかった!”と満足度が非常に高い方が多いので今年からでも開始するのを勧めています。

花粉飛散が終わった6月ごろから開始することができますので、費用やシステムなどスタッフまで気軽にお問い合わせください。

臨床教授として恒例の九大医学部学生講義のお仕事のため、4月16日水曜日は菊池先生の代診となりますので宜しくお願いします。

当院は丁度9年前の開業直前に餅まきをしましたが、この5月に開業する後輩の小児科の先生の棟上げ式に参加させていただきました。当時を思い出し胸が熱くなりました。

2024年10月23日
【重要】4/5土曜日臨時休診させていただきます

桜が満開に近づいてきました!長い冬もようやく終わりですね。

大変申し訳ありませんが、院長所用のため4/5土曜日を終日休診とさせていただきます。

ご迷惑おかけしますが、別日でのご受診をご検討いただきますように宜しくお願いします。

桜並木今年も綺麗ですので、ご来院の際にはぜひご覧ください!

2024年10月13日
つらい花粉症の症状緩和には飛散前からの予防投与が有効です!

寒い日が続いています。A型インフルエンザもピーク越えの兆候ですが、2月にはすぎ花粉症が始まります。

今年も北部九州は2月上旬飛散開始予測ですが、例年より多い見込みです。

つらい花粉症の症状を少しでも緩和するためには花粉に触れないという基本対策に加えて、花粉の症状を起こしにくくする”初期療法”が有効です。いわゆる予防投与と言って花粉飛散数週間前から抗ヒスタミン薬を内服する方法で、インバースアゴニスト効果という特徴を利用します。

花粉の飛散前に”花粉を感じる細胞装置(レセプター)を花粉に反応しにくくする方法”で福岡では1月に入って予防的にお薬を内服していると花粉症状が出にくいというものです。

最近は点鼻薬に加えて、一日1回瞼まぶたに塗ればきく新しい目薬も出ており早め早めの対策をご検討ください!

 

まだ花粉飛散の報告はありませんが少量の花粉が一月に入って反応している方もあり、毎年症状が強い方は1日でも早い予防投与を開始してください!根本的な治療である舌下免疫療法のコラムもご覧くださいね!

 

先日ひよこの形をした面白い車を見かけました!

2024年10月13日
耳下腺腫瘍の診断と治療について(首のしこり)

当院に遠方からセカンドオピニオンで来られる患者さんでもっとも多いのが、首のしこり、頭頸部腫瘍の患者さんです。

中でも耳下腺腫瘍(おたふく風邪で晴れる耳の下にある耳下腺にできる腫瘍)の治療方針に関するご相談が多いのが特徴です。

私は約25年に渡り九州大学・九州医療センター・浜の町病院などで頭頸部癌の診断と治療にあたってきましたが、中でも特に耳下腺腫瘍・耳下腺癌の外科的治療に従事し、かつ耳下腺腫瘍診断の核心とも言える腫瘍病理診断を専門にしておりました。

耳下腺腫瘍は次の3点で治療が難しいとされています。

1)病理診断が複雑であること(現在2005年WHO診断基準で良性10種類、悪性23種類、悪性度のグレード分類があること)

悪性でも悪性度に差があり、低悪性度、中悪性度、高悪性度に分類され同じ癌でも治療方針(後治療として放射線治療や抗がん剤の必要性、顔面神経温存やリンパ節郭清手術の必要性)が異なる非常にバリエーションが多いのが特徴です!

2)希少性から治療方針の施設間の差があること(治療方針がまちまちであること)、症例数がハイボリュームセンター(たくさん治療をしている施設)でも悪性症例は多くて年間数十例程度であること。

3)顔面神経が耳下腺内を網目のように走行し、手術が顔面神経麻痺のリスクに常にさらされていること

 

では、治療方針を決定する上で重要なのはどのような点でしょうか?

一口で言えば”正確な悪性度判定による手術の必要性と緊急性評価”です。

上の述べたように耳下腺腫瘍は悪性でも治療方針決定で悪性度が問題となります。例えば顔面神経を切断するかどうか、腫瘍のスピードが速いため早く治療した方がいいか?

組織学的悪性度と病理組織診断は最終的には摘出標本で決定するしかありません。術前により正確な診断に近づくためにはエコー検査のみでは不十分で、細胞診と造影MRIが必要です。加えて手術中に組織診断を追加する術中迅速組織診の有用性が指摘されています。

いずれにせよ、専門性が非常に高いため経験豊富な医師に相談することが大切です!

当院は白土院長が火曜日午後頭頸部腫瘍専門外来を行なっていますので、ご相談ください!

2024年10月12日
急に聞こえが悪くなったら〜突発性難聴〜高気圧酸素療法とは?

”ある日突然耳が詰まった感じがして、聞こえなくなった。耳鳴りもする。”

 

突発性難聴の典型的な症状です。突発性難聴は突然、急に起こる原因不明の難聴で、半数の人は難聴と共にめまい症状も伴います。

年間3~4万人が発症すると言われており、有名なアーティストも罹患したことがあるため、病名を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?突発性難聴では 、耳の奥( 内耳 )の音を感じる神経細胞が障害されている場合が多く鼓膜や中耳には異常がありません。

治療はステロイド内服治療が中心になりますが、治りの悪い場合や高度難聴で高容量のステロイドの点滴や高気圧酸素療法の適応となる場合があります。

 

高気圧酸素療法とは、2気圧の酸素カプセルに90分入る治療で主に内耳循環改善を期待するものです。

当院には設備がありませんので、紹介することになります。(設備は徳洲会福岡総合病院、福岡記念病院、八木病院にあります)

1日1万円以上かかり、約10回行うこともありますので、高額になりますが高額医療費制度を利用できる場合があります。

発症後早期に開始すべきだとされており、暫くたった症例には適応ありません。

中耳炎を起こすこともあり、耳鼻科医の管理下に行うことが望ましいとされています。

当院では高度難聴に関してはできることなら行った方が良いというスタンスです。

 

効果に関しては我々のグループで以前通常治療と比較検討したところ、

1)低音域の聴力上昇 については 高気圧酸素治療 群で有意に良好な結果であった。

2)めまい合併例や高齢者では各群間に有意差はなかった。

3)治療開始時期については発症から4 日以降に治療を開始した症例に関しては高気圧酸素療法群で有意な改善を認めた。

というデータでした。興味ある方は我々の論文をご覧ください。

 

 

 

2024年10月11日
本日雪ですが、通常通り診療します(1/10)

現在マイナス3度の寒い朝です。道路一部凍結していますが、積雪量はわずかです。

本日通常通り診療させていただきますので事故に十分に注意してお越しください。

クリニックの7時30分現在の様子です!

2024年10月10日
本日寒波到来中ですが通常診療です!

今日も寒い朝ですが道路凍結もなく、積雪量はわずかです。本日は通常通り診療させていただきますので事故に十分に注意してお越しください。花粉の飛散も始まっています!

2024年10月10日
2月10日(月)午後のみ二診体制です(菊池先生ではありません)

今年も花粉飛散が始まりました!花粉症の方には辛いシーズンですが、適度な投薬で症状緩和が期待できます。少しでも早く治療を開始することが重要です。2月10日は翌11日が休日となり混雑が予想されるため、土曜日担当の糸山先生との2診体制となります。菊池先生ではありませんのでご注意ください。時間内にご来院いただいた患者さんは極力診療をお断りしない医療を目指しています。待ち時間が長い時もありますがインターネット予約システムを上手に使ってご来院いただきますよう宜しくお願いします。

 

先日のお隣の那珂川寒そうでした

2024年10月10日
年末年始休診のお知らせ(12/29-1/5)

インフルエンザが増加しています。まだワクチンが間に合いますのでお急ぎください!”ワクチンは症状を抑える他、もし罹患しても症状が緩和されたり、症状が持続する時間を短縮することができます。

今年は暦の関係で8連休となり12月28日(土曜日)と1月6日が混み合う見込みです。できるだけ舌下や定期処方はその日を避けてご来院ください!

寒い日には辛いカレーがおすすめです!!

 

2024年10月06日
診療時間
は2診体制で診療を行っています。
火曜日午後は、小児耳鼻咽喉科外来(菊池)・腫瘍外来(白土)です。
初診は予約不要です。再診はアイチケットからご予約ください。
休診水曜午後・土曜午後・日曜・祝日
順番予約

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